熊本・黒川温泉、ようやく行って来ました。故・後藤哲也さんの「温泉地づくり」からいろいろ学べます。
ようやく
熊本・黒川温泉に来ることが出来ました。
今から27年前、
私が長野県鹿教湯 (かけゆ) 温泉の旅館組合・青年部の方たちと仕事をしていた当時、
「黒川」は「話題の温泉地」でした。
ずっといつか行きたいと思っていたのですが、
ようやく来ることができました。
今の「黒川」を作ったご功労者として
「山の宿 新明館」「山みず木」の故・後藤哲也さんがいます。
後藤さんがどんな「想い」で
「黒川」を作って来られたのか、
この一冊からもかなりを知ることができます。
今回は
後藤さんの「温泉地づくり」を
自分の目で確かめてみる、そんな訪問でした。
「これからの温泉地の人気を決めるのは、
温泉地全体が醸し出す雰囲気ばい。
それには、一軒の旅館だけが雰囲気を変えてもダメ。
地域全体の雰囲気を変えていかんと勝負になりきらん。
黒川全体がよくなってこそ、初めて個々の旅館が光るとです。」
「目先のこと、たった今ばかりのことを望んでも、
結果は出んですよ。
望むものは、長い時間かけて努力して手に入れていかんと、
何も実現しきらんでしょう。
それでは、何をすればいいのか。
古くからあるここの文化を、
お客さんにアピールするように工夫するのが一番じゃなかとですか。」
「都会では、もはや四季の変化を
感じられんようになってしまっとる。
それが、雑木をうまく混ぜて植えれば、
黒川で四季の変化をお客さんに味わってもらえっとです。
特に、新緑と紅葉は売り物にできます。
皆で黒川全体に雑木を植えていこうじゃなかとですか。」
「旅館やホテルはもちろん、
普通の民家に至るまで、
建物の風情は、
周りにどんな木を植えるかで8割方決まってしまいます。」
「僕は、日本中の街に雑木林がでけりゃいい、と思っとります。
地元の人が毎日見ても飽きない雑木林を作れば、
外から来た人が
『わー、すごい』ちゅう感動の声をあげてくれるようになるとですよ。
そんなにお金をかけないで雰囲気づくりができるんじゃから、
こんなによかことはありません。」
「雰囲気づくりは地域全体で行うことが決定的に大事になるとです。
地域全体を『日本のふるさと』が感じられるものにせんといかん。
(中略)
『全体像』がしっかりできとらんと、
雰囲気もできん、ちゅうことになるわけです。」
「露天風呂、入湯手形、雑木を含めた景観。
この三つが一緒になって、
黒川の『全体像』が成り立っとる。
(中略)
風呂と手形と景観の三つが一緒になって、
黒川の魅力はどんどん増していったとですよ。」
「これからの黒川温泉が『全体像』を守れるかどうかは、
まさに各旅館のオーナーたちの姿勢にかかっとります。
一人ひとりが、そういう『姿』を示せば、
黒川は生き残っていけっとです。
何やらエラそうなことばかり言うとりますが、
地域づくりを考える場合は避けて通れんことじゃなかろうか、と思うのです。」
「温泉地」を「一つ」にまとめることは
本当に本当に大変なんです。
ましてや一つの長期ビジョンを共有することなど
限りなく不可能に近いことだと思います。
それを後藤さんが実際にやって来られた。
その「手法」を
全国の温泉地はもっと学び、
そのまま真似て、実践す (やってみる) べきではないでしょうか。
黒川温泉、
城崎温泉。
いろいろな温泉地を巡ってみて
「すごい」と思えたのは
今のところ、この 2つ。
湯谷温泉などは
黒川のような
可能性を秘めた温泉地なんだと思います。
何かできると良いなと思います。
熊本・黒川温泉に来ることが出来ました。
今から27年前、
私が長野県鹿教湯 (かけゆ) 温泉の旅館組合・青年部の方たちと仕事をしていた当時、
「黒川」は「話題の温泉地」でした。
ずっといつか行きたいと思っていたのですが、
ようやく来ることができました。
今の「黒川」を作ったご功労者として
「山の宿 新明館」「山みず木」の故・後藤哲也さんがいます。
後藤さんがどんな「想い」で
「黒川」を作って来られたのか、
この一冊からもかなりを知ることができます。
今回は
後藤さんの「温泉地づくり」を
自分の目で確かめてみる、そんな訪問でした。
「これからの温泉地の人気を決めるのは、
温泉地全体が醸し出す雰囲気ばい。
それには、一軒の旅館だけが雰囲気を変えてもダメ。
地域全体の雰囲気を変えていかんと勝負になりきらん。
黒川全体がよくなってこそ、初めて個々の旅館が光るとです。」
「目先のこと、たった今ばかりのことを望んでも、
結果は出んですよ。
望むものは、長い時間かけて努力して手に入れていかんと、
何も実現しきらんでしょう。
それでは、何をすればいいのか。
古くからあるここの文化を、
お客さんにアピールするように工夫するのが一番じゃなかとですか。」
「都会では、もはや四季の変化を
感じられんようになってしまっとる。
それが、雑木をうまく混ぜて植えれば、
黒川で四季の変化をお客さんに味わってもらえっとです。
特に、新緑と紅葉は売り物にできます。
皆で黒川全体に雑木を植えていこうじゃなかとですか。」
「旅館やホテルはもちろん、
普通の民家に至るまで、
建物の風情は、
周りにどんな木を植えるかで8割方決まってしまいます。」
「僕は、日本中の街に雑木林がでけりゃいい、と思っとります。
地元の人が毎日見ても飽きない雑木林を作れば、
外から来た人が
『わー、すごい』ちゅう感動の声をあげてくれるようになるとですよ。
そんなにお金をかけないで雰囲気づくりができるんじゃから、
こんなによかことはありません。」
「雰囲気づくりは地域全体で行うことが決定的に大事になるとです。
地域全体を『日本のふるさと』が感じられるものにせんといかん。
(中略)
『全体像』がしっかりできとらんと、
雰囲気もできん、ちゅうことになるわけです。」
「露天風呂、入湯手形、雑木を含めた景観。
この三つが一緒になって、
黒川の『全体像』が成り立っとる。
(中略)
風呂と手形と景観の三つが一緒になって、
黒川の魅力はどんどん増していったとですよ。」
「これからの黒川温泉が『全体像』を守れるかどうかは、
まさに各旅館のオーナーたちの姿勢にかかっとります。
一人ひとりが、そういう『姿』を示せば、
黒川は生き残っていけっとです。
何やらエラそうなことばかり言うとりますが、
地域づくりを考える場合は避けて通れんことじゃなかろうか、と思うのです。」
「温泉地」を「一つ」にまとめることは
本当に本当に大変なんです。
ましてや一つの長期ビジョンを共有することなど
限りなく不可能に近いことだと思います。
それを後藤さんが実際にやって来られた。
その「手法」を
全国の温泉地はもっと学び、
そのまま真似て、実践す (やってみる) べきではないでしょうか。
黒川温泉、
城崎温泉。
いろいろな温泉地を巡ってみて
「すごい」と思えたのは
今のところ、この 2つ。
湯谷温泉などは
黒川のような
可能性を秘めた温泉地なんだと思います。
何かできると良いなと思います。
