上海国際モーターショー雑感@中日新聞・朝刊「静岡発こう読む」
2019年05月19日
06:35
今朝の中日新聞・朝刊に
コラム「静岡発 こう読む」を寄稿させていただきました。

(*本画像の掲載に当たり、著作権者である中日新聞社様のご承諾をいただいております。)
昨年の北京モーターショーに続き、今年も上海モーターショーに行って来た。
一般公開初日とはいえ、大変多くの来場者で賑わっていた。
その熱気はハンパない。
「東京モーターショー」の感じで行くと日本人にとっては戸惑う感じになる。
何しろ僕たちの知らない EV (電気自動車) を中心にした中国メーカー、中国車がたくさん出展していたからだ。
実際に、2018年、中国の年間EV販売台数はついに大台の100万台を突破、
2番手である米国の35万台を大きく超えて世界の半分のシェアを占めている、まさに「EV先進国」なのだ。
その中でも、「中国版テスラ」ともいわれる「上海蔚来汽車 (NIO)」のブースが昨年以上に活気を帯びていた。

上海蔚来汽車 (NIO) https://www.nio.com/


▲これが同社のコンセプトカー「EVE」。もはや従来のクルマではない。
同社は昨年 9月にニューヨーク証券取引所に上場を果たし、
今やその時価総額は100億ドルを超えているといわれる
元ユニコーン企業 (時価総額が10億ドルを超える非上場のベンチャーのこと) だ。
自動車産業は、今、200年に一度の大革命のタイミングといわれている。
それを「CASE革命」と呼び、
クルマはネットにつながり (Connected コネクティッド)、
自動運転で走り (Autonomous オートノマス)、
所有せず共有するものであり (Shared & Service シェアード)、
ガソリンでなく電気で走る (Electric EV) ものに変わろうとしている。
これはもはや世界の潮流であり、現在進行形の話しである。
実際に新興の中国メーカーが出展しているクルマは「自動運転+EV」はもはや常識であり、
昨年の「北京」よりもさらにその勢いは加速している印象を受けた。
展示されていた、様々なコンセプトカーはどれも、実に破壊的で、
それでいてとてもスタイリッシュだった。


そしてもう一つ、NIOのブースではカタログやパンフレットは一切用意していない。
来場者にスマホでQRコードを読ませ、スマホアプリをインストールさせる。
そのスマホアプリで、新車を販売するので、
同社はいわゆるディーラー (実店舗) を中国国内に一つも持っていない。
マーケティングにおいても、実に破壊的だ。
こんな発想は彼らには当たり前なのだ。

そして、もう一つの「中国版テスラ」といわれる「BYTON」も
今年中にいよいよレベル3 (条件付運転自動化)の自動運転EV「M-Byte」を公道に登場させる。


BYTON https://www.byton.com/


▲百度 (バイドゥ) が取り組む自動運転プロジェクト「アポロ計画」は、事実上、中国の国家プロジェクトだ
日本企業も今こそ、今までの常識に縛られていてはいけない。
特に中小企業は、自分たちが持っている技術にデジタル要素を加え、
進化させ、新しい市場の創造を進めていかなければ明るい未来はない。
6月11日から13日まで上海で「CES ASIA」が行われる。
世界の最先端技術の今をリアルで感じ取れるはずです。
ぜひ足を運んでみてください。
CES ASIA http://www.cesasia.cn/
コラム「静岡発 こう読む」を寄稿させていただきました。

(*本画像の掲載に当たり、著作権者である中日新聞社様のご承諾をいただいております。)
昨年の北京モーターショーに続き、今年も上海モーターショーに行って来た。
一般公開初日とはいえ、大変多くの来場者で賑わっていた。
その熱気はハンパない。
「東京モーターショー」の感じで行くと日本人にとっては戸惑う感じになる。
何しろ僕たちの知らない EV (電気自動車) を中心にした中国メーカー、中国車がたくさん出展していたからだ。
実際に、2018年、中国の年間EV販売台数はついに大台の100万台を突破、
2番手である米国の35万台を大きく超えて世界の半分のシェアを占めている、まさに「EV先進国」なのだ。
その中でも、「中国版テスラ」ともいわれる「上海蔚来汽車 (NIO)」のブースが昨年以上に活気を帯びていた。
上海蔚来汽車 (NIO) https://www.nio.com/
▲これが同社のコンセプトカー「EVE」。もはや従来のクルマではない。
同社は昨年 9月にニューヨーク証券取引所に上場を果たし、
今やその時価総額は100億ドルを超えているといわれる
元ユニコーン企業 (時価総額が10億ドルを超える非上場のベンチャーのこと) だ。
自動車産業は、今、200年に一度の大革命のタイミングといわれている。
それを「CASE革命」と呼び、
クルマはネットにつながり (Connected コネクティッド)、
自動運転で走り (Autonomous オートノマス)、
所有せず共有するものであり (Shared & Service シェアード)、
ガソリンでなく電気で走る (Electric EV) ものに変わろうとしている。
これはもはや世界の潮流であり、現在進行形の話しである。
実際に新興の中国メーカーが出展しているクルマは「自動運転+EV」はもはや常識であり、
昨年の「北京」よりもさらにその勢いは加速している印象を受けた。
展示されていた、様々なコンセプトカーはどれも、実に破壊的で、
それでいてとてもスタイリッシュだった。
そしてもう一つ、NIOのブースではカタログやパンフレットは一切用意していない。
来場者にスマホでQRコードを読ませ、スマホアプリをインストールさせる。
そのスマホアプリで、新車を販売するので、
同社はいわゆるディーラー (実店舗) を中国国内に一つも持っていない。
マーケティングにおいても、実に破壊的だ。
こんな発想は彼らには当たり前なのだ。
そして、もう一つの「中国版テスラ」といわれる「BYTON」も
今年中にいよいよレベル3 (条件付運転自動化)の自動運転EV「M-Byte」を公道に登場させる。
BYTON https://www.byton.com/
▲百度 (バイドゥ) が取り組む自動運転プロジェクト「アポロ計画」は、事実上、中国の国家プロジェクトだ
日本企業も今こそ、今までの常識に縛られていてはいけない。
特に中小企業は、自分たちが持っている技術にデジタル要素を加え、
進化させ、新しい市場の創造を進めていかなければ明るい未来はない。
6月11日から13日まで上海で「CES ASIA」が行われる。
世界の最先端技術の今をリアルで感じ取れるはずです。
ぜひ足を運んでみてください。
CES ASIA http://www.cesasia.cn/