2020年04月18日 20:05
韓国は
2015年の「MERS」の教訓を今も忘れていない。
2つあって、
まず、一つは
「データを取るため」に
「検査テスト」を多くやることの必要性だ。
今回、韓国に
新型コロナウイルスの感染が見つかった時点で
いち早く「PCR検査キット」の開発に着手、
たくさんの「PCR検査キット」を用意した。
韓国は 4月11日までに 51万人以上の検査を実施。
最も危機的な状況だった 2月下旬~3月上旬には
1日に約 2万人の検査を行った。
この「実施数」は
世界じゅう、どの国よりも多い。
対して日本の PCR検査数は
4月17日までに僅か 86,800人だ。
Ref. 「韓国製PCR検査キットが新型コロナから世界を救う日」 (Newsweek)
URL https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/04/pcr-1.php
2つめのポイントは
IT&ビッグデータを駆使、活用し、
「陽性患者」や
「陽性患者」との濃厚接触者たちの位置情報を
国民みんなで共有 ("contact tracing" という) できるようにした。
「陽性患者」の方が近づいてくると「アラート」が鳴り、
「注意しなさい、場所を変えなさい」と教えてくれるので
「陽性患者」と「接触する」ことはないのです。
要は
「ウイルス」の動きをトレースすることで
可視化できるようにしたのだ。
その結果、市民は
コロナウイルスの場所がわかるので
これらの場所を意図的に避けることができます。
これもまた
「MERS」の時の教訓でもあり、
その時、政府は法律を変えて、
患者 (国民) のデータを集められるようにもしたのです。
国民の位置情報が
全て政府に把握される、
韓国のこのシステムは
「個人のプライバシー」よりも
「国民の命、健康」のほうが優先されるべき、という考えが基本です。
その結果、
今のところ、封じ込みに成功し、
それ以上の「感染爆発」は起こさず、
「都市封鎖 (ロックダウン)」にも至っていない。
しかしながら、
「MERS」の怖さを知る韓国は
一切油断することはなく、
今も「第二波」に備え、準備を続けている。