「三矢の教え・企業経営版」@中日新聞「静岡発こう読む」(通算58回目)

今朝の中日新聞に
コラム「静岡発こう読む」を寄稿させていただきました。

通算58回目です。

「三矢の教え・企業経営版」@中日新聞「静岡発こう読む」(通算58回目)
(※本画像の掲載に当たり、著作権者である中日新聞社様の許可をいただいています)

コロナ禍を踏まえ、
「強い企業経営」について
書かせていただきました。

僕も零細ながらに企業経営をしていて、
今回のコロナ禍で思ったことがある。

経営もまた、毛利元就公が言う
「三矢の教え」の通りなんだと言うことだ。
一つの事業をやっている方でも
「3つの顧客レイヤー」を持っている事業者は強かったし、
あるいは事業を多角的にやっている方なら
やはり「3つの事業ドメイン」を持っている事業者は強かったのだ。

例えばこんなわけだ。

あるホテル業 (飲食業) の方は、
収益のほとんどをインバウンド (訪日客) に依存していたので、
今回とても大きな痛手を受けた。
今年の 3月から外国人観光客はゼロに等しく、
完全に消えてしまったからだ。

逆に、ある製菓業の方には 3つの売上の柱があった。
1つは、地元の実店舗の売上で、
1つは、インターネット通販の売上で、
もう 1つは、観光地の土産売り場の売上だ。
コロナ禍の中、実店舗は対前年20%増、
ネット通販は対前年50%増、
土産売り場は対前年50%減、
結果、全体では対前年10%売上増を記録した。

経営者として強い経営を行っていたのは言うまでもなく、
後者の会社だ。

こんなコロナによる経営リスクすら
言い訳が許されないのも経営者の世界だ。

経営者とはあらゆる経営リスクに備え、
会社を絶対に潰してはならないのが務めなのである。


様々な経営ノウハウ本を読んでいると、
新規事業は本業との相乗効果が見込まれる事業が良いとか書いてある。
正直、全くそんなことはないと思う。

むしろ、全然違う分野の 3つの事業を持っているところこそ、
今回のコロナ禍を逞しく生き抜いているような気がする。

つまり、ドラッカーはじめ、
あらゆる経営本に書かれたメソッドを実践したとしても
決して報われないということを、
全経営者が今回改めて身を持って実感したのだ。


MBAが決して正しい経営を教えてくれるわけではない。
だから経営は奥深く、止められないのだ。
僕も「三本の矢」の経営を実践したいと思う。



経営本に書かれたことだけをやっていたら、
MBA で学んだことだけをやっていたら、
今回の「コロナ禍」のような「経営危機」に対し、
対応ができないでしょう。



シナジー (相乗効果) と関係ない、
全然違うドメイン (レイヤー) で
「三本の強い矢」を作ってゆく。


これまた
経営のやり方の一つだと思います。













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