世界で最も価値ある資源は何?もはや石油ではない、○○だ。

最近の「文藝春秋」社は
「買える本」がずっと出てませんでしたが、
ようやく「ヒット作」になりそうな本が今回出ましたね。


その名は...

「アマゾノミクス
データ・サイエンティストはこう考える」

(著:アンドレアス・ワイガンド、翻訳:土方奈美)


原書タイトルは

"DATA FOR THE PEOPLE
How to Make Our Post-Privacy Economy Work for You"

By Andreas Weigend


とても興味深い一冊です。

「はまぞうスタッフ」も
ぜひ読んでほしい一冊です。


著者のアンドレアス・ワイガンド氏は
Amazon の元チーフ・サイエンティスト。
URL http://weigend.com/
創業者のジェフ・ベゾスの右腕として Amazon のデータ戦略を担当した人物。
データ会社の表も裏も知り尽くした、ソーシャルデータ分野の世界的権威の方です。

20世紀、最も重要な「資源」が「石油」だったとすれば、
21世紀、それに代わるものはこれら「データ (ソーシャルデータ)」です。

今年 5月 7日、
イギリスの『Economist』誌は
こんな興味深い記事を発表しました。

The world’s most valuable resource is no longer oil, but data
URL https://www.economist.com/news/leaders/21721656-data-economy-demands-new-approach-antitrust-rules-worlds-most-valuable-resource


「世界で最も価値ある資源は、もはや石油ではない。データだ。」
と題したそのレポートでは
(1) 経済活動において、「データ」の重要性が益々高まっていること、
(2) Google, Facebook, Amazon, Apple, Microsoft...
世界の「データ」がこれらUSネット 5巨人たち (=スーパープラットフォーマー) に握られる、「寡占化」「独占化」への懸念、について、
(3) この情報蓄積 (データ) 分野においても、「独占禁止法」がもはや適用されなければならない、

と指摘しています。

そして
この「本」は
「データ」によるこんな「現実」「実態」を明らかにします。

危険フェイスブック上のクリックで、個人のIQ、政治信条、性的指向などが予測できる。
例えば「いいね!」のデータから同性愛者と異性愛者の識別は 88%の確率で可能。

危険2020年までに世界のセンサーは 1兆個に。
全米では毎月 1億件のナンバープレート情報が集められ、車がいつどこにいたかを追跡できる。

危険アップスタート社は、20代、30代の若者に融資している。
出身大学、専攻、履修した講義、成績などから今後数年間の収入の伸びを予測し、融資額を決めている。
URL https://www.upstart.com/

危険リンクトインのデータ・サイエンティストは、2008年9月14日の日曜日に、リーマン・ブラザーズの従業員のトラフィックが急増していることから、同行の破綻回避の試みが失敗したことを悟った。
URL https://www.linkedin.com/

危険アマゾンのフランス版ウェブサイトの開発者が、配送料を足す機能をつけ忘れてしまった。
しかし、その失敗により、注文が急増したことから、アマゾンは「無料配送」のアイデアを思い付いた!



「ビッグデータ」に関する仕事をする方は
必読の一冊
だと思います。


でもこの筆者、ワイガンドさん、今は
スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、
中国・上海の復旦大学 (Fudan University) で教鞭を振るうそうですが、
ここでも「中国」ですね。


日本のどこか「情報系大学」でこの「世界的権威」を
呼べるところはないのでしょうか...

「世界に通ずるデータ・サイエンティストの育成」は
日本のIT業界の「永年の課題」
です...


いろいろと考えさせてくれる一冊です。

世界で最も価値ある資源は何?もはや石油ではない、○○だ。







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