「今治タオル」の成功に学ぼう!

先日、セブンイレブンでびっくりしました。

「ハンカチ」を買おうとしたら、
何と、今治タオル」の「ハンカチ」が売っています。
「今治タオル」の成功に学ぼう!

こんなことは 10年前には考えられないことです。

あの「今治タオル」に一体何があったのか?

「今治タオルの再生」には

日本の「地場産業再生・復活」のヒントが詰まっています。


2006年にあの佐藤可士和さんが「今治タオル」のプロジェクトに参加。

そこから一気に変わって行きました。

ある番組で可士和さんが喋っていました。

すごく参考になりました、ここにまとめます。
まず、このプロジェクトが立ち上がった経緯、背景から。
 (1) 「今治タオル」の生産量は
   1991年 5万トンだったのが 2009年 9千トンまで沈下。
   メーカー 7割が倒産、廃業。
 (2) セーフガード発動が見送られ、
   結果、皮肉にも、ライバル同士が一致団結することに。
 (3) 2006年、経産省の「JAPANブランド」育成支援事業に選ばれ、
   ブランディング化に向け、「今治タオル」プロジェクトがスタート。

可士和氏はこんなステップで「地域ブランディング」を進めて行きました。
 (1) ブランドマークとロゴの策定
   グローバルな戦い、ネーミングが必要。
   「いまばり」と読めない人も多い。
   「ロゴ」はローマ字でやろう。
   「今治タオル」の成功に学ぼう!
   「ブランドマーク」の位置付けは
   品質保証するため (=ギャランティ) のマーク。
   「今治タオル」の成功に学ぼう!
 (2) 吸水性、安全性など「今治タオル」独自の品質基準を作る
   合格した商品だけに「ブランドマーク」のタグやシールを付けられる。
 (3) コンセプトメーキング
   海外製品に負けているのは「価格」。
   勝負できるのは「クオリティ (品質)」だけ。
   「安全・安心」の意識は (日本人) 消費者にはあるので、
   そこを気付かせてやればチャンスはある。
   ⇒ 「Made in JAPAN」&
   「安全・安心・高品質」のコンセプトで勝負。

 (4) 市場を広めるためのプロモーション
   1)「白い (無地の) タオル」をキープロダクトに
   「安全・安心・高品質」のコンセプトを訴求していくやり方を取った。
   「水」や「お米」の品質を伝えるイメージと同じ。
   (カレーをかけてしまったら「コメ」の美味さはわからない。
   真っ新な「ご飯」を食べてこそわかる。   
   2)「白いタオル」だけで東京・ビッグサイトの展示会に出展した。
   今まで「今治タオル」はデザイン性、柄で成長してきたが、
   従来発想を捨て、「よそ者」の発想を大事にした。
   3)「どこにありますか?」と聞かれるようになったが、
   「売っているところがなかった」。
   「伊勢丹」で販売するため 10,000円以上のタオルを作った。
   素材が猛烈にいい、すごい贅沢なタオル。これが売れた。
   4)今年6月、東京・南青山に組合の直営店を出店。
   OPENから大反響。当初の目標の 3倍、4倍近い売上。
   リピーターも多い。

6年間の「ブランディング化」プロジェクトで
こう「再生」していったのです。
 (1) 今治タオルは全国の百貨店、小売店で人気商品として成長。
   「今治タオル」の成功に学ぼう!
 (2) 今治市内の直営店売上 6年で 5倍に成長。
 (3) 今治タオル認定品製造メーカー 24社→81社に増加。
 (4) 91年から下降していた「タオル生産量」は
  2010年から 2年連続で前年増。
  (巻き返しモードに突入)
 (5) 今やお客様の方から「今治タオル」を指名買いしてくれるようになった。
   後々で営業がし易くなった。

可士和さんのインタビューを聞き、
「地域ブランディング化」成功に必要なポイントは「この4つだ!」と思いました。
 (1) 本質的にいい商品、品質であること、信頼が置けること
   (クオリティ高いコンテンツがあれば勝負になる。)
 (2) 同業はライバルでない、
   市場を拡大していくためのパートナーという大局的視点
   (グローバル時代、競争相手は「世界」。
   市場自体を増やす努力を、関わるみんなでやるべき。)
 (3) プロジェクトは単発で終えてしまってはいけない、
   必ず継続していくこと。
 (4) 「ワイン」と同じ発想。
   (「フランス」の「ボルドー地方」が先で「ワイナリー」ありきでない。)
   「地域ブランド」が出来てから、
   その後、個別企業、個別のお店のブランディング。

今度、東京に行ったら、この「直営店」も見て来ようと思います。


同じカテゴリー(地域活性化情報(地方創生))の記事

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。


削除
「今治タオル」の成功に学ぼう!
    コメント(0)